GP Letter

2010.08.01

Hungary GP (Saturday)



昨晩、夜半に土砂降りの音で目覚めた、
あ〜明日は雨か...と思いながら再び眠りについたのだが。
一夜明けて窓から見える空模様は晴れ!
僕にはありがたいことに今回は天気予報が全く当たらず、
連日ドライコンディションで過ごせている。
今日の午後のセッションも気温は上がり、
やや蒸し暑くなった。ようやくいつものハンガリーGPが帰って来た気分だ。


そして予選、異次元のスピード!
スピードキング・ベッテルの速さは突き抜けていた。
昨日までのフリー走行では想像もつかなかった、ただ一人の1分18秒773。
まさにぶっちぎりのポールポジションタイム。
2番手のウェバー以降、アロンソ、マッサを寄せ付けず、
圧倒的な速さでポールポジションを穫った。
前回のドイツGPのようなスタートの失敗さえなければ、
抜きどころの少ないこのサーキットではポールポジションは大きなアドバンテージだ。
久しぶりにポール・トゥ・フィニッシュが見られるか?
全てはスタート次第だろう。


チームメイトのデ・ラ・ロサがQ3に進み、9番グリッドを獲得しているだけに、
可夢偉のQ1敗退は勿体ない。
クリアラップが取れなかったようだが、それも予選の要素だからしかたあるまい。
18番グリッドからのスタートは厳しいが、
得意のスタートで逆に中盤のアクシデントを避け上手くポジションを上げることができれば、
トップ10フィニッシュもあり得るので頑張って欲しい。


最後尾スタートの山本左近だが、マシンの性能差は仕方あるまい。
しかしトップのベッテルのポールタイムから7秒以上の遅れは、
同じカテゴリーのマシンとは思えない。
計算上は15周ごとにベッテルにラップされることになる、
下部カテゴリーのGP2のポールタイムが1分27秒台なので、
HRTの1分26秒台は微妙なタイムといえるだろう...
今は完走を重ねデータを集め、開発を進めるしかないのだろうか?


明日の決勝レース、天候の心配は無さそうだが、
今日より暑さが増すかもしれない。
ベッテルにとってもアロンソにとっても、
そしてマクラーレンの二人にとっても大きな意味を持つレースになる。
ハンガリーGPが終われば1ヶ月のバカンスが待っている、
果たしてこのバカンスを最高の気分で迎えることができるのは誰だろうか?

2010.07.31

Hungary GP (Friday)



本来なら厳しい暑さが待ち構えているはずのハンガロリンク、
しかし今年は様子が違っている。
今までに経験のないような涼しく快適な天候は、
日本の暑さから比較すると極楽に思えるほどだ。
今日の天気予報は芳しくなかったのだが、
しかし実際にマシンが走り出す頃には碧空が見え、
FP1は爽やかな晴天の下で始まった。


しかしレッドブルの2台は速い!
前戦のホッケンハイムから大きなアップデートは無いようにみえるが、
そのドイツGPであれだけ速かったのだから問題はないだろう。
そしてレッドブルを追いかけるのはフェラーリの2台、
FP2ではアロンソが2番手、マッサがウェバーに続いて4番手と、
トップ4はこの2チームで独占。
どうやら因縁じみてきそうなこの両チームの争い、
そして明日もこの2チームを中心に予選は繰り広げられそうだ。


このハンガリーGPが終わるとF1グランプリは約1ヶ月の夏休みに入る。
後半戦に入ったシリーズ、
どうやらレッドブル vs フェラーリ & マクラーレンという図式が見えてきた。
この3強の争いは今のところポイント的にはマクラーレンがリードしているが、
今季のポイントシステムの変更により、
1グランプリ辺りの獲得ポイントが増えているので結末はまだ見えてこない。


そしてドイツ、ハンガリーと連戦だというのに、
各チームとも積極的にアップデートキットを投入してきている。
ハンガロリンクは抜きどころが無く、
予選が最も重要視されるモナコのようなコースでもあるので、
明日のグリッドは直接的に結果に関わる。
後半戦へのジャンプボードの意味も込めて、
ハンガロリンクに挑む各チームの必死な思いが表れているように見える。


明日もハンガリーにしては涼しい天候で、
予選時にはもしかしたら雷雨という予報すら出ている。
上手く天候を読み、タイミングを計り対応する、
チームとしての総合力も試される、そんな予選になるかもしれない。

2010.07.26

Germany GP (Sunday)



ティフォシ待望のフェラーリのワン・ツーフィニッシュ!
チャンピオン争いへの復活!と、ここまでは良かったのだが...
なぜ今更?それもまたもよりによってフェラーリが。


2000年のA1リンクでのマイケルとバリチェロの一件、
チームオーダーが今やスポーティングレギュレーションで規制されているのは周知の事実。
だがチームオーダーの存在を認めざるをえないようなフェラーリの無線でのやりとり、
もしかしてこれは内部告発か?そのようにさえ思えるような会話だった。


そもそもチームオーダーの禁止という規制では、
現在のF1グランプリのポイントシステムを全てコントロールすることには無理があるように思える。
今回の一件も狡猾なチームなら隠語を使用したり、何らかのサインを決めておけば済む話だが、
もちろんだから他のチームがチームオーダーを出しているという意味ではないのだが、
しかし当のフェラーリは今回のやり取りをチームオーダーとは思っていないようなので、
話は更に難しくなってくる。


F1グランプリがドライバーだけではなくチームとしての戦いという側面がある以上、
そこにチームとしてのオーダーが存在しても何ら不思議はない。
それを嫌うのであれば、チームタイトルだけの戦いにするか、
あるいはドライバーだけのタイトル争いにする、
もしくはチームオーダー禁止の撤廃しか方法は無いのではないか?


10万ドルの罰金、そしてWMSCへの召還。
何故?どうして?フェラーリからFIAへのアンチテーゼか?
フェラーリへの疑問は増すばかりだ...
「モータースポーツ」は本当に「スポーツ」なのか?
今一度、原点から見つめ直す良い機会かもしれないが、
何とも後味の悪いドイツGPの幕引きとなってしまった。


同じ過ちを幾度となく繰り返し続けるF1グランプリ。
ルールの隙間や間隙を突いてレギュレーションを自己に有利なように解釈し、
相手より先んじるというスタンスを変えない限りは、今後も同じような問題が生まれ続けるだろう。
どうやらこの世界にはフェアプレーの精神は存在しないのだろうか?

2010.07.25

Germany GP (Saturday)



午前中のフリー走行でも雨からドライへと状況は変化し続けた、
そんな中でもやはり速いドライバー達は速さを見せつける。
そして母国でのGPがどれだけ特別なものか、
F1グランプリに関わる者なら誰でも知っている。
そのプレッシャーを見事にはね除け、
今回6人のドイツ国籍を持つドライバーの中で、
母国での優勝に一番近いポジションに辿り着いたのはベッテルだった。


久しぶりに凄い予選を見た気分がする。
それにしても一周4.574kmのコースをそれこそ必死に走って、
僅か0.002秒の差しかない!この数字の持つ意味には驚愕する。
それほどまでにマシンの精度は高められ、
またドライビングテクニックは極められているということだろうか?


スピードキング・ベッテルはポールポジションを穫りながらも、
Q3で100%のアタックではなかったと言っている(笑)
母国グランプリでの初ポールポジションは母国での初優勝という、
大きな挑戦に向けてのジャンプボードになるような最高の予選だったはず。
個人的には密かに4番手となったウェバーの奮闘を期待していた部分もあるのだが、
結果が全ての世界だから何も言うまい。


そして久しぶりにF10をフロント・ローに並べたアロンソ、
この週末を前に「チャンピオンシップ争いはまだ終わってない」と言っただけのことはある。
マッサも3番手に付けているのでマシンのポテンシャルが上がって来たのは確実だが、
前戦までの予選結果を考えれば、レースでのペースは比較的良かったのも事実なので、
その言葉通り攻勢に出ることができるかもしれない。


バトン、ハミルトンの5、6番手という結果には満足はしていないだろうが、
マクラーレンの2台の直線でのスピードは秀でている。
彼らにとって表彰台を狙うには充分なポジションと言えるかもしれないし、
実際にレースになれば彼らは確実に速さを増してくる、やはり怖い存在だ。


7番手のクビサ、そして8、10番手と2台が揃ってトップ10入りのウイリアムズ、
特にウイリアムズは最近のアップデートの好調さを物語っている。
ロズベルグは9番手に滑り込んだが、ここでも後塵を喫する形になったマイケル、
11番手という結果に「精一杯だった」というコメントにもあるが、
確かにマシンのポテンシャルは思ったようには上がっていない。
しかし母国でのマイケルだからこそ、マイケルらしいレースでのパフォーマンスに期待している。


小林可夢偉はQ3に進出するもの、実は最近はそう思えるような感覚を走りから感じていた。
だからQ3に可夢偉がいないことに実は少し驚いていた。
トラフィックもあり残念だったが、本人も語るように12番手ならポイントは狙える。
しかし本来ならポイントは当たり前で、そしてその先を...という、
ポジティブなコメントがもらえるようなマシンに乗ってる姿を見てみたいと思うのだが。


決勝レースはベッテルの母国GP初優勝という命題がかかった大一番。
ホッケンハイムのスタジアムセクションに起こるウェーブが彼の夢を後押しするか?
あるいはアロンソが意地を見せベッテルの夢を阻止するか?
いつも通りのF1グランプリの1レースに過ぎないのだが、
明日のレースは何か特別なレースになるような気がする...

2010.07.24

Germany GP (Friday)



「チャンピオン・シップ争いはまだ終わっていない...」
アロンソはフェラーリの戦闘力が高まっていることに自信を見せ、
まだ9レースもあり、獲得できるポイントは豊富だという。
もちろんまだどのチームにも、どのドライバーにも数字としての可能性はある。
しかし現実的に見ればやはりRBの2人、そしてマクラーレンの2人、
そしてフェラーリのアロンソを加えた5人が候補だろう。


もちろん最有力候補はレッドブルのベッテルとウェバーだが、
例のトルコのチームメイト同士の接触事故をきっかけに、
チャンピオン経験の無いチームとしての綻びというか、
荒さが目立ってきた気がしていた。
その綻びを果たしてどこまで修復させることができたか?
今回のドイツGPの最大の見所でもある。


残念ながらFP1の始まりはウェット・コンディションだったが、
逆にこんな日はドライバーの腕の見せ所でもあり、
またマシンのポテンシャルも露になるので見る側からすると楽しい。
もちろん雨に濡れずに居られればという大前提付きだけど(笑)
ただコースをはみ出したマシンが、
いとも簡単にコース上に復帰できるエスケープはどうだろうか?
ミスに対してはそれなりの対価を支払うべきだ!と僕は思うのだが...


午後に入ると雨は上がりドライの方向へ、
ライン上は乾いていて、所々にウエット・パッチがある程度だ。
ただし路面温度は上がらずグリップは低いままなので、
苦しむマシンも多く見られた。
そんな中でトップタイムは僅差ながらベッテルを押さえてアロンソ、
3番手にマッサ、4番手にウェバーとトップ4はフェラーリとレッドブル。
5番手にロズベルグ、そしてマイケルと続き、
午前中にマシンをクラッシュさせたハミルトンが7番手。
可夢偉は11番手、そしてイギリスと連戦で走る山本左近は24番となった。


もちろん今日はフリー走行だが、
テストができない今年の特徴とも言えるフリー走行でのトライアルは繰り返され、
新パーツを試しながらも予選を睨んでの調整や、
決勝レースで想定されるドライコンディションのセッテイングと、
チームにとって本当に忙しいウィークエンドになった。